今日は、『This is 資本主義』という話をします。
前回は、会社が利益を求めれば求めるほど、
薄利多売ビジネスになっていくよ、という話をしました。
でも薄利多売でも儲かってる会社っていっぱいありますよね?
じゃあ、どうやれば利益が増やせるのか考えていきたいと思います。
そもそも『利益』って何ですか?
『現ナマ』『マネー』『札束』、ようするに、手元に残る『お金』ですよね。
それをどうやって手元に残すのか?
旦那さんの給料が上がらないとき、奥さんが最初にやることは何ですか?
『お小遣いのカット』ですよね。
つまり、払うお金を減らすことです。
そこで会社は、『給料を減らす』という作戦にでます。
現在日本では、子供が減ってますけど、それ以上に就職できるワクが
減ってますね。
するとどうなるか?
今まで高卒でも入れるような会社でも、大卒の子が
「ぜひ御社に!」
「ぜひ御社に!」
と押し寄せるわけです。
すると会社は、大卒の優秀な子を高卒と同じ20万で雇います。
そうすると、高卒の子はどうなるのか?
「ぜひ御社に!」
と言っても
「チミィ~、チミの代わりなんていくらでもいるんだよ~」
と言い返されます。
なので、
「わかりました。15万でよいので雇ってください!」
ってなります。
高卒の子は給料15万で20万円分働かされます。
これで会社は、しばらく薄利多売に耐えられますよね。
そして、今いる社員に対してはこう言うのです。
「今月からはこれも担当してください」
すると社員は、
クソーーーーと思いながらも、
「担当になった以上はこなさなければ!」となり、
『結果的に』残業しまくります。
そうすると会社は、労働者に「ブラック企業!」と訴えられずに、
労働者を使い倒すことができます。
これで会社は、しばらく薄利多売に耐えられますよね。
あとはインセンティブにすることです。
給料20万でブロックを100個作る職人さんに対して、
「200個作ってくれたら、臨時ボーナス5万円出します」
と言います。
本来200個作るなら、給料は20万円×2人分=40万円必要です。
でもこの方法なら、人件費は200%増ではなくて125%増になります。
これで会社は、しばらく薄利多売に耐えられますよね。
このように会社は、薄利多売ディスティニーのツケを、
労働者に押し付けて生き延びるのです。
では、答え合わせの時間です。
私たちの給料を盗んでいる『犯人』は誰か?
会社ですか?
いえ、ちがいます。
ババを押し付けてますが、盗んではいません。
じゃあ、誰か。
誰も盗んでいないのです。
効率化すればするほど下がり続ける『価格』と、それでも
薄利多売で売り続けなきゃいけない『会社』と、搾取されてると
思いながらも働き続けなきゃいけない『労働者』が織り成すディスティニー。
すなわち『This is 資本主義』なのです。
それでは次回は、『薄利多売をリセットする方法』についてお話します。
たいへん『非道徳』な話です。