今日は、『みんな、そうしているんだから』
をお話します。
2014年、実際に私の身に起きたことです。
税務調査で、私と税務官の言い分が、
平行線をたどったままで、
かれこれ1時間は経とうとしていたころです。
昼下がりの密室で、おもむろに税務官は
私に、こう言いました。
「みんな、そうしているんだから」
そう、みんな税金を払ってるんだから
『つべこべ言わずに、あなたも払いなさい』。
と、彼は言いたかったのです。
人が何を信じ、どのように振舞えばいいのか
を決める際、他の人が信じてることや、
他の人の振る舞いをマネすることがあります。
これが、『社会的証明』の力です。
社会的証明の力を発動するには、
1.「○○は、他の人もそうしている」
ということをわからせます。
2.「だからあなたも○○しなさい」
と言います。
これで他人をコントロールすることができます。
しかし実際は、税務官の
「みんな、そうしているんだから」
に対して、私ははっきり「No」を言いました。
あれあれ、社会的証明が効かないぞ!?
実は、社会的証明の力は、
いつも『バシーーン!!』と効果を
発揮するワケではありません。
柔道で、軸足でない方を払っても
相手がすっ転ばないように、
社会的証明の力を使うには、
状況の見極めが必要になるのです。
逆に、状況さえ見極められれば、
大人であろうが、賢い人であろうが、
社会的証明の力が発動します。
次回は、どんな状況だと、
「みんな、そうしているんだから」
という言葉が「ズバーーン!」と
相手に刺さるのか、話したいと思います